イマルークを継ぐ者 作者:テラ様/掲載サイト:夢乃欠片 現乃一片
(テキスト、html)/番外編/設定資料
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あらすじ
 創造神イマルークの世界アライアルにおいては、大地の娘、太陽の娘、月の娘の三人によって平和が保たれ、人々は平穏な日々を過ごしていた。
 しかし、大多数の人間が知らない二人目の太陽の娘エノリアは、事情を知る人間たちに不吉な娘として忌み嫌われていた。事実、彼女が生まれたのとそう変わらない時期から、闇の属性だけを持つ魔物が増えていた。
 ある日、エノリアはとうとう閉じ込められていた宮を抜け出す。しかし彼女の門出は、仲の良かった月の娘シャイナの失踪、そして侍従のリーシャの死によって彩られていた……。
感想
「イマルークを継ぐ者」を読む上で私がぜひとも味わっていただきたいと思うのは、言葉の美しさです。たとえば「太陽の娘」という言葉は<リスタル>という音を持っていますし、月の娘、大地の娘にもそれぞれ美しい読み方があります。アライアル、からして<巡る世界>という意味だそうです。そういった美しい音がそこかしこに散りばめられてる物語です。
 細かいところまで設定された精霊語の美しさには、もう溜息をつくしかないような状況です。意味が関連する言葉は音もつながっており、覚えにくい、下手をしたら覚える前に物語が終わってしまうこともある「その世界観特有の言葉」がすっきりと頭に入ってきます。それだけで、実は私がこの物語を推す理由には十分なのですが、物語の内容、展開のほうも目が離せない!
 物語を大雑把に掴んでしまうと、宮を抜け出した二人目の太陽の娘エノリアが、大魔術師セアラに育てられた二人の少年と、これまた優れた実力を持つ少女ラスメイとともに失踪した月の娘を探す、というものです。……きちんと説明できているかはわかりませんが。その道程で、さまざまな人間と関わり、事件に出遭い、そして自らの抱えたものの大きさを実感する。私は、そういうふうに捉えています。もちろん捉え方は人それぞれですし、もっといろいろな見方があるとは思いますが。そういった、さまざまな角度から捉えてもきちんとした形に見える、しっかりした物語だと思うんです。
 行く先々での事件に絡む人々の思いが、とても鮮やかに描き出されていて、無理なくエノリアたちが成長していって、やがて待つものが何なのか気になってしかたがありません。……私が疎いのかもしれませんが、本当に展開の予測がついていないんです。
 作者様が作られた設定資料(精霊語講座!)や、登場人物紹介も必見だと思います。
 最後に……「イマルークを継ぐ者」がどれくらいおもしろいかといいますと、個人的な日記に「おもしろい!」という叫びを書きなぐってしまうくらい、です。日記でオンライン小説のことを書いたのは、これとあともうひとつだけです。
 ……って、今は日記書いてないんですけど。
キャラクター語りジェラスメイン・ロード・キャニルス
 この物語では、とにかくキャラクターそれぞれの個性から目が離せません。どこにでもいそうな役割の、けれども新鮮なキャラクター。たとえばもう何百年も生きてきた大魔術師セアラは、飄々としてはいますが、それだけじゃないんです。単に若いのをからかっているだけじゃないんです。絶対に、もっといろいろな顔を持っているよな、と思うのですが……とりあえず今は別の人について語らせていただきます。
 エノリアの旅の道連れ、ラスメイ。彼女は、魔術師の中でも数の少ない闇魔術師の素質を持つ(他の要素も扱えます)少女なのですが、彼女はその闇の要素ゆえに家族とも離れて暮らしていました。闇は忌むべきものなのか、その問いを抱えていました。大好きな家族もいるけれど、それでもやっぱりひとりだったんです。
 ラスメイが可愛くて愛しくて、大人びた表情から垣間見えるさびしいこどもの顔がたまらなくて、私は「イマルークを継ぐ者」では一番にラスメイを応援しています。(次にミラールか?)
 彼女は魔術の強い力を持っています。だからこそ、大人に見られるし、自分でも周囲が魔力に対して寄せる信頼に応えようと、他の人を守った。でもその守られた人、エノリアのほうは、ラスメイの子供としての一面を見つめて、彼女を見てあげて、そのふたりの関係が好きです。
 ラスメイって強い子だよなあって思います。とても、強い。

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