ガラテアの魔剣 作者:歌広ゆき様/掲載サイト:永遠の蒼
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第一部を読んでの紹介です。第二部はまとめ読みの予定。

あらすじ
 皇帝のもとから訪れた使者は言った。首長の娘を、後宮におさめたいと。娘と引き換えに莫大な金の手に入るその言葉は、農耕をはじめて間もないもと遊牧民の一族にとっての希望であった。
 既に結婚の決まっていた姉イファナの代わりに後宮へ赴くことになったセリカは、そこで閉鎖された後宮での女達の確執のはげしさを知る。そんな中、彼女は皇后のビエンからひとふりの剣を賜るが、その剣は人をそそのかす言葉を吐く魔剣であるのだった。
感想
 2003年最後の大当たり!!
……というのが、12月29日の夜この「ガラテアの魔剣」第一部を一気読みさせていただいての感想でした。
 実を言うと、最初は姉の恋人に片思いの妹、しかも外見ははなやかに見えて内は生真面目というセリカさんに惹かれて読み始めたのですが、セリカさんとお姉さん、そしてその旦那さんのアスランの関係や後宮の人々のシビアで醜い部分など、話運びがいちいちわたしのツボをつきまくってくれまして、読み始めたら止まりませんでした。
 女って、すごいですね。まあわたしも女ではあるんだけど、やっぱり閉鎖された空間に女ばかり閉じ込められているという環境がすごいんだろうなあ。これって、わたしが内部事情を知っている、っていうか当事者である女子校暮らしとはまったく違うんですよね。たったひとりの寵愛を奪い合っているところが。
 後宮での生活っていうのはまさに戦いで、皇帝の愛が得られなければ美しさだってただのがらくたで(だって他にそれを使うべき男はいないし、きれいでも皇帝の興味がうせてしまえば他の女のひとにもライバルとしてすら見てもらえないだろうし)、他にもごろごろといる美人の中で勝ち抜いて行かなきゃならないわけです。
 そこに、魔剣のつけこむ隙があるってことで。怖いんですよね、描写やひとつひとつのエピソードが、後宮という魔窟の雰囲気を伝えてきて。

……あれ、そういえば。
 カオシンさんについて、ひとっことも触れてないや。<素敵な人ですー
キャラクター語りセリカ
 こういう、不器用で優しい人、わたしは大好きです。
 別に人にどう見られるかを気にして行動しているわけじゃない、ただ自分がやるべきこと、自分ができることを精一杯しているだけなのに、感情を表に出すのが苦手なせいでそれが大人受けのためなんだって誤解、あるいは曲解されてしまうっていうのがとても悲しい。多分、一歩間違えたらセリカみたいになっちゃいそうな人のことが現実でもたやすく想像できるからだと思うけれど。
 彼女は一族のために犠牲になったわけです。財政の逼迫した一族のために。父親が王朝からの脅迫まがいの言葉に悩まないように。これってやっぱり、彼女が優しいからだと思う。優しいという言葉は広くて深くて、たくさんたくさん利用されるべき言葉だとわたしは思っています。

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