フィーア島殺人事件 作者:鈴埜様/掲載サイト:森羅万象
(テキスト)
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あらすじ
 一年に一度だけあらわれる美しい女神の幻。フィーア島のホテルは女神を見ることのできる期間にしか営業をせず、女神のために裕福な人々が落とす莫大な額の金で運営されていた。
 セイラ・オブライエンはフィーアの女神を見るため、供の青年クライドを連れてフィーア島に入る。そこで知り合った奇妙な青年ジュリアンとセイラは、和やかな食事や雑談のみならず女神が現れた際に起こる殺人事件の調査までをともにすることとなり……。
感想
 作者さまいわく、ミステリー風ファンタジー。わたしのツボをぐりぐりと押す世界観に最初っからやられました。観光ホテルと魔導があるファンタジー、いいですね。なんだか、観光ホテルと魔導のミスマッチぶりが微妙なラインで、背中を引っかかれてるみたいな気になります。……多分わたしだけです。背中を引っかかれてるみたいな気分を味わいたいと思っても無駄です。
 わたしは、この作品に登場なさる方々にを注いでいます(既に敬語です)。ミステリーの常道としてのトリオとしてもわたしの好みのど真ん中だし、セイラ、クライド、ジュリアンというメインの三人どなたも大好きです。セイラさんとジュリアンさん、ジュリアンさんとクライドさん、クライドさんとセイラさんという関係もまた。
 なので今回はキャラクター語りは統合。この場で三人について語らせてくださいませ(かなり主観が入り、また愛ゆえに暴走しています。ご注意ください)。
 まずですね、セイラさん。百億ヴィラをぽんと払えるお金持ち、しかも美少女。さぞかしもてるでしょうが、いい性格してます。普通の人間だったら身を滅ぼされてるくらい好奇心が強く、フィーアの女神を見たから島にはもう用はないと言い切ってしまえるのに、彼女は好奇心より強いのです。口も達者です。……すごいですねー。
 そしてジュリアンさんは、最初っからほとんど最後まで胡散臭いお人でした。その、胡散臭さが好きです、もちろんそれだけじゃありませんけど(それだけであってたまるか)。彼の素性についてずっと考えていたのですが、まあわかるわけがありません。特に勘が人いちばい悪いわたしには。
 しかもジュリアンさん、微妙にマイペースで何しに来たんだかわからなくてわたしを混乱させた人です。ある意味、かわいい人です。
 最後にクライドさん。……この人ほどわたしをびっくりさせた人はいないでしょう。理想のオチを作ってくれた方です。
 口数は少ないし存在感も薄いんだけど、作中で「人が話している時気配を殺す」と言われた彼が地の文でも存在の薄さをしっかりと身につけているのが楽しかったです(ここは作者の鈴埜さまの文章にびっくりするところ)。そして存在感が薄いからこそ、最後が強烈。ジュリアンさんにとっては、たぶん天敵(最後まで読めばわかります)。
 とにかくですね、フィーアの女神の出現(フェスティバル)に向けてどんどん招待客の期待も、読んでいるわたしの期待も高まっていって、謎解きのあいだもそれが持続しているのです。
 それが、クライマックス(ここで言うクライマックスとはクライドさん絡みのアレであって「殺人事件inフィーア島」としては横道?です)にすとんときまして、読後布団の上で転げ回ってしまうような感じを味わえるのです!(今度はきっと)
 これは貴重な感覚、わたしにとっては(オンオフ問わず)読書をする意味とも言えるくらいに大切なものなのです。
 それでは皆さん、あとがきまで読んだら、作者さまに続きをねだりましょう、咲実のため、そしてあなたのために。

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