夢遠桜 作者:柚木薫様/掲載サイト:moonhistory
(html)/番外編/設定資料
◆小説直通リンク◆



あらすじ
 まほろばとも呼ばれる忍びの里、真砂。そこでは里の長である朔太郎を中心に平和な生活が営まれていた。しかしある日、真砂の里を異形のものが襲撃し、里の者は皆殺されてしまう。
 父から譲り受けた秘刀を手に異形と対峙した兄、朔太郎の死に様を目にし、さくらは復讐を決意する。兄の刀と守りの翡翠を持ち、髪を断ち切って少年の姿をしたさくらは、真砂の長朔太郎を名乗り里を滅ぼした異形を探す旅に出るが……。
感想
 一度読み始めたら止まらなくなる一品。どうにか自制して、何日かにわけて読みました。ストーリー的に、一章ごとのきりがいいので、がんばれば自分をおさえられるのです。
 最初は、さくらがひとりでがんばっているのがものすごくいとおしかったです。彼女は、というか里の人はだいたいそうだと思うけれど、まほろば(真砂の里)の中だけで暮らしているわけだから、里が滅んだことで兄の朔太郎さんとかお姉さんみたいな小百合さんとか、そういう大切な人をいちどきになくしてしまったわけじゃないですか。
 特に、さくらはお父さんを知らず、お母さんとも早くに死に別れて、家族と呼べる人が朔太郎さんだけであったわけで。「家族」と名のついた愛情はすべて朔太郎さんに向けていたんだから(ちょっと家族の域を越えてるような気がしなくもないですが……)、彼が亡くなってしまったことはのちのちまでさくらに重大な影響を及ぼしている、ってわけです。
 さくらは多分、ものすごく情がふかい人なんだと思うんです。そんな彼女は、確かに復讐を願う心も人一倍持っていただろうけれど、その一方で真砂朔太郎を名乗り、自分たちの里を滅ぼした異形のものを求めてさすらう生活で、自分がいたらどこの集落も襲われてしまう、自分のそばにいては危ないと思うことで受ける傷も深かったんじゃないかなあ。
 ただでさえ朔太郎や真砂のことでダメージを受けているところへ、「真砂の生き残り」を狙う化け物がいて、それがさくらの関わった人々にまで害を及ぼしているということで、自分を責めてやまなかっただろうし、自分に優しくしてくれた人と触れ合っていたいのに自分の存在がきっかけとなってその人たちを痛めつけてしまう、関わりたいけど相手のためを思うなら関わらないでいろというのはつらすぎる。
 とにかく、彼女が特に後半部分で見せる優しさがわたしは好き。傷つけまいとして閉じこもっているという人の助けかたでなく、おそるおそるでも手を差し伸べているように見えるから。
……さくらについて長々と語ってしまいました。
 これを前フリに、キャラクター語りへどうぞ。↓
キャラクター語り由法
 由法という人物について。
 詳しくは「夢遠桜」本編、飛龍のCを参照のこと。
……とか言っていたらさすがに紹介になりませんので、とにかくひとつ。
 由法はですね、格好いいです。そして、その格好よさのすべてが飛龍のCに集約されています。……というより、わたしが初めて由法ってかっこいいんだなと思ったのがここを読んでのことなのです。それまではあんまり……
 飛龍全体が由法の見せ場よ、と今では断言してしまうほど好きなのですが、特にCの最後はやっぱりいいです。
 こうしていると飛龍について語っているのか由法について語っているのかわかりませんが、ひとつ確実なことは、わたしにとって由法=飛龍だということです(その飛龍というのは刀でもあり、章でもあり。)。

小説紹介目次へ/サイト案内へ

本・漫画・DVD・アニメ・家電・ゲーム | さまざまな報酬パターン | 共有エディタOverleaf
業界NO1のライブチャット | ライブチャット「BBchatTV」  無料お試し期間中で今だけお得に!
35000人以上の女性とライブチャット[BBchatTV] | 最新ニュース | Web検索 | ドメイン | 無料HPスペース